毎月発行 禅源寺通信

No.49

死の準備教育

「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」

これは、聖書の言葉です。作家の曽野綾子さんは、この言葉から、「人は死んでも誰かに何かを残すことで、自分の存在を生き続けさせることができる。」と「死の準備教育」という本に書いています。大好きな人を失う悲しみは消えることはありませんが、その人が残してくれた言葉や優しい行いはずっと残ります。

コロナ禍騒動で、私達は、人の死を身近に感じ、次は自分かも知れないという恐怖心を覚えました。自分の存在を改めて、考え、「今、ここに、ある」自分は、多くの先祖のおかげだと、自然に手を合わせた人もいるのではないでしょうか?

もうすぐ、お盆がやってきます。お盆を大切にしてきた私達は、今年のお盆は、今まで以上に心を込めて、先祖に感謝したいと思います。