毎月発行 禅源寺通信

No.13

あなたの大切なもの

捨てなくてもいいんです 

あなたが大切に思っているならば

 

「断・捨・離」が叫ばれて久しいですが、なかなかできない自分をはがゆく感じていました。でも、ある本の一ページにあったこの言葉・・・。「そうだよね、やっぱりそうだよね。」と心でつぶやき、思わずニヤリ。長く生きていると、いらないとわかっていても、捨てられないものが多くなります。

 

 先日、自分の4歳の頃の写真が出てきたのですが、その表情が、娘の小さい頃の表情と一緒で、大笑いしてしまいました。娘は、恥ずかしがり屋だったので、他の子のように、可愛く笑えず、口を横一文字にしていました。それを、歯がゆく思っていたのですが、まさか、自分も小さいころ、うまく笑えなかったとは・・・。

 

あぁー、写真を捨てなくて良かった、と思いながら、早速、娘に私の写真を見せ、小さい頃にうまく笑えないことを叱ってごめんと、謝りました。私の先祖様の写真をさがしてみたら、その先祖様も口一文字で写っているかなぁと思いながら、「断・捨・離」を考え直してみようと思います。その娘も、今では、ニッコリ笑って写真に写っています。四月からは、社会人になります。

 

今月は、新しい生活が始まる方が多いですね。その生活に、幸多かれと祈りながら、優しい香りのお線香を焚き、毎朝のお勤めをしています。