毎月発行 禅源寺通信

No.40

神仏に頼る生き方

「何しろ医療も福祉も世の中すべて、たよるものは自分しかないという時代だったから、神仏だのみも無理からぬところだろう。」

宮尾登美子「生きていく力」の一節です。確かに、私も小さい頃、祖父母にいろいろな迷信?を教えられて育ちました。夜、爪を切るようになったのも、最近のことです。こういうことのちいさなひとつひとつが、風化して、ついに、神仏にたよらない、どころか、いらないような世の中になってしまったように感じます。

そんな時代でも、禅源寺のお檀家さんは、毎夏、お施餓鬼にお参りしてくださいます。本当に、ありがたいことです。そのお参りの方の数も、私が、嫁いできた頃の倍くらいです。住職の有り難いお経の魅力はもちろんですが、禅源寺の持つパワーを皆さんが感じて下さっているからでしょう。